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城東校TOPICS 2025.11.07

1日25分 vs 毎日5分×5日間、どちらが効果的?

1日25分 vs 毎日5分×5日間、どちらが効果的?

「毎日少しずつ勉強する」のと「まとめて勉強する」のと、どちらが効果的だと思いますか?

実は、驚くべき研究結果があるんです。

今日は、勉強の効率を劇的に上げる「分散学習」の秘密をお伝えします。


【質問】どちらが効果的?

パターンA:1日25分集中して勉強する

週に1回、土曜日に25分だけ集中して勉強する。

パターンB:毎日5分を5日間勉強する

月曜〜金曜まで、毎日5分ずつ勉強する。

どちらも合計25分です。

さて、どちらの方が効果があるでしょうか?


【答え】毎日5分×5日間の方が効果的!

研究成果によると、毎日5分継続した方が効果が高いんです。

「え? 同じ25分なのに?」

そう思いましたよね。

でも、これには科学的な理由があります。


なぜ毎日5分の方が効果的なのか?

理由1:分散学習の効果

脳は、一度に大量の情報を詰め込むより、少しずつ繰り返し学ぶ方が記憶に定着しやすいんです。

これを「分散学習効果」と言います。

1日25分の場合:

  • 情報を一気に詰め込む
  • 脳が処理しきれない
  • 忘れやすい

毎日5分×5日間の場合:

  • 少しずつ繰り返す
  • 脳が情報を整理する時間がある
  • 記憶に定着しやすい

理由2:ツァイガルニク効果

もう1つの理由が、ツァイガルニク効果です。

ツァイガルニク効果とは?

人間は、完了したことよりも、中途半端に終わったことの方が記憶に残りやすいという心理現象です。

例えば:

  • ドラマの「続きはCMの後で!」→ 続きが気になる
  • 漫画の「次週に続く!」→ 次が待ち遠しい

これと同じことが、勉強でも起こります。


毎日5分で中途半端に終わる

毎日5分の勉強は、必ず中途半端なところで終わります。

「あー、ここまでやったのに! 続きが気になる!」

この感覚が、次の日の勉強への意欲を高めるんです。

1日25分の場合:

  • 1つの単元を最後までやり切る
  • 達成感はあるけど、次へのモチベーションは低い
  • 1週間後には忘れている

毎日5分×5日間の場合:

  • 毎日中途半端で終わる
  • 「続きが気になる!」
  • 次の日も自然と勉強したくなる
  • 繰り返すことで記憶に定着

実際の効果を比較してみる

【実験】漢字20個を覚える場合

パターンA:1日20分で一気に覚える

  • 1日目: 20個全部覚える(20分)
  • 7日後テスト: 5個しか覚えていない(25%)

パターンB:毎日4個ずつ5日間で覚える

  • 1日目: 4個覚える(4分)
  • 2日目: 前日の復習+新しい4個(4分)
  • 3日目: 前日の復習+新しい4個(4分)
  • 4日目: 前日の復習+新しい4個(4分)
  • 5日目: 前日の復習+新しい4個(4分)
  • 7日後テスト: 16個覚えている(80%)

合計時間は同じ20分なのに、効果は3倍以上!


毎日5分を続けるコツ

「毎日5分って、意外と難しそう…」

そう思いましたよね。

でも、コツがあります。

コツ1:時間を固定する

朝起きてから5分 夕食後の5分 お風呂の前の5分

時間を固定すると、習慣化しやすいです。


コツ2:場所を固定する

リビングのこの席 子ども部屋の机 ダイニングテーブルのここ

場所を固定すると、「ここに座ったら勉強」という条件付けができます。


コツ3:タイマーを使う

「5分だけ」とタイマーをセット

5分なら、子どもも「これくらいならできる!」と思えます。

そして、意外と5分で終わらず、「もうちょっとやりたい!」と続けることも多いんです。


コツ4:中途半端で終わる

これが最重要!

5分経ったら、キリが悪くても終わる。

「あー! ここまでやったのに!」

この感覚が、次の日への意欲につながります。


親ができるサポート

1. 「今日も5分やった?」と声をかける

「勉強しなさい」ではなく、「今日の5分やった?」

これだけで、子どもは「5分ならやろうかな」と思えます。


2. 一緒に5分やる

「お母さんも一緒に5分頑張るから、よーいどん!」

親も一緒に何かをする(仕事、読書、資格勉強など)。

一人じゃないという安心感が、継続につながります。


3. 中途半端で終わることを認める

「え? もうやめるの? もっとやりなさい」

これは言わない。

5分で終わることを認める。

「5分頑張ったね! 明日も楽しみだね」

この声かけが大事です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 5分じゃ少なすぎませんか?

いいえ、少なくありません。

継続することが最重要です。

5分を毎日続けることで、1ヶ月で150分(2時間半)、3ヶ月で450分(7時間半)になります。

そして、分散学習の効果で、記憶への定着率が劇的に上がります。

Q2. 土日もやった方がいいですか?

基本は平日5日間でOKです。

ただし、子どもが「やりたい!」と言えば、やってもいいです。

無理強いはしないこと。

Q3. 5分以上やりたがったら?

それは素晴らしいことです!

でも、「もっとやりたい!」という気持ちを残して終わるのも大事。

子どもの様子を見ながら、柔軟に対応してください。


まとめ:毎日5分が最強の勉強法

改めて、今日のポイントをおさらいします。

1日25分 vs 毎日5分×5日間

毎日5分×5日間の方が効果的!

理由1: 分散学習の効果 → 少しずつ繰り返す方が記憶に定着

理由2: ツァイガルニク効果 → 中途半端で終わると続きが気になる

毎日5分を続けるコツ:

  1. 時間を固定する
  2. 場所を固定する
  3. タイマーを使う
  4. 中途半端で終わる

この方法で、あなたのお子さんも必ず変わります。

自分から勉強する子になります。

同志社香里、関大一中への逆転合格も夢じゃありません。

今日から、ぜひ試してみてください。


【追記】35年間で10,000人以上を指導してきた私の経験

私が35年間で10,000人以上を指導してきた中で、成績が劇的に上がった子の共通点があります。

それは、**「毎日少しずつ継続した子」**です。

週に1回、塾で3時間勉強するより、毎日家で15分勉強する子の方が、確実に成績が上がります。

「継続は力なり」

この言葉は、科学的にも証明されているんです。

あなたのお子さんも、毎日5分から始めてみてください。

必ず変わります。